2014年の歌ってみたカテゴリーに関する雑感

2014年もあと1日足らずで暮れようとしております。
おかげさまで、2014年8月には週刊歌らんは300回を迎え、11月には6周年となりました。そんなこんなで6年以上歌ってみた界隈をみてきた流れで2014年をざっくりと振り返りますと2014年は

  • アナ雪
  • Blessing
  • 艦これ
  • HoneyWorks

といった年でした。HoneyWorks楽曲はボカロといえばボカロですが、声優さんが歌っていたりもしますので、全体として、ボカロ色がかなり薄まった年といえます。

そして、歌ってみたがプロモーションの場所として本格的に使われるようになったのも2014年に顕著です。2011年くらいには既にその影はありましたが、2014年は定着したといえます。嫌儲的な方は眉をひそめられるかもしれませんが、見方を変えますと歌ってみたの視聴者層がそれなりのボリュームを維持していて、しかも市場として商業的に成り立ちうる状況が続いているということを示しているということでもあり、つまりまだしばらくは資本の投下が続くということになりますので、視聴者層としてはこんなに楽しいことはない、ともいえます。そのように考えますと歌ってみた界隈は趣味層とプロモーション層に大きく二分化された、ということになるのかもしれません。

数字全体を振り返りますと週間の投稿数については2013年の一方的な右肩下がりが収まりました。

図1.歌ってみたタグ付き動画の週間投稿本数(2014年11月集計)

2014年当初には1500本割れがあるかどうかが試金石だと思っていたのですが、うたスキから投稿可能になったうたスキ動画を除いた正味の投稿数で、2014年11月第4週の1,729本が最少となりました。クリスマスを含む12月最終週は、2013年の3,126本に対して2014年が2,688本と減少はしたものの2008年12月第5週の推定投稿本数とあまり変わらない程度で着地しています。

さらに2014年は週間の投稿動画の再生中央値(一週間に投稿された全歌ってみた動画の再生数を多いほうから並べたときにちょうど真ん中にあたる再生数の値)が50台を回復しました。

図2.歌ってみたタグ付き動画の週間初動再生中央値(2014年11月集計)

うたスキ動画の影響で現在は下落しているように見えますが、うたスキ動画を除外しますと2014年10月第2週(再生中央値48)と2014年11月第1週(再生中央値49)を除いて2014年4月第1週以降は50以上をキープしてします。最近では60台を伺うまでになっており、2011年後半には30再生前後まで落ち込んでいた状況から見事に回復しています。

また、コミックマーケットにおける歌ってみた・同人音楽関連のブース状況も日取りの影響はあるものの2013年のコミケよりは夏冬ともに混雑しており、特に2014年の冬コミは2009年冬の再来かと思うような状況でした。あいさつさせていただいたブースの方と話をしていても配置の問題はあれど、とにかくこのところにはない人出、しかも旧譜がけっこう出たという声もありました。

そのような状況から総合的に判断して、歌ってみた界隈の全体的なあれこれは、2014年で底を打ったのではないかと思われます。さすがに2009年2010年の時のようなボカロ歌ってみたバブルの再来はないと思いますが、趣味で楽しく歌ってみたをされている方にとっては権利関係なども全てクリアとなり、2008年に比べると安心して歌ってみたを楽しめる状況になってきたといえます。

ちなみにこうした状況で求められるのは高音質なインストとなります。下世話な話を致しますと著名アニソンやJ-POPなどのオケを打ち込みで作る方にとっては、クリエイター奨励プログラムでお小遣いを稼ぐチャンスともいえるかもしれません。もちろん何百という動画がコンテンツツリーにぶら下がることはないとは思いますが、数十の動画がぶら下がるだけでもそれ相応のポイントが入ると思います。腕に自信のある方は試してみても面白いと思います。

2015年の歌ってみたがどうなっていくのか、それは超会議までの数字の動きによって、変わってくると思います。平行線なのか、上昇するのか、下落するのか。底は打ったもののまだ回復途上であり、予断は許さないといえます。

2014年の歌ってみた界隈を2015年の予想も少し入れて思うままに書いてみました。見ている位置によって見える風景は違うとは思いますが、6年間数字を中心に歌ってみた界隈を見続けてきた私にはこんな感じに見えている、ということでご理解いただけますと幸いです。

2015年の歌ってみたは果たしてどんな景色となりますでしょうか。それでは、皆様良い年をお迎えください!